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歩行時の股関節の役割

歩行分析を治療に生かすために

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臨床において歩行観察・分析を行うと思います。

その内容は10m歩行などで歩行のパフォーマンス評価をしたり、関節運動を確認し、歩行の機能的評価を行ったり様々です。

その評価の中で、体幹がアップライトに保てず動揺していたり、円背だとしてもそれを保てず屈曲位になってたりすることも多く見受けられます。

歩行時にはパッセンジャー機能により上半身は姿勢保持していますが、そのパッセンジャーとロコモーター両方の構成要素でもある骨盤に加わるモーメントが不釣り合いだとこれらの役割を果たせず、体幹がアップライトに保てない状況になることがあります。

連続する歩行周期の中で、両側の下肢が同じ方向に運動することはありません。

一側下肢がある速度で伸展していたら、反対側の下肢も同じ速度で屈曲することで歩行を行っています。

このような屈伸という対側同士の相反する股関節機能があるため、等間隔の踵足尖接地が可能となります。

また、この時には、相反する運動に伴い筋活動も釣り合いを保つように働きます。

股関節伸展筋である大殿筋と屈曲筋である腸腰筋はそれぞれ骨盤を後傾及び前傾させる筋作用も備わっています。

どちらかの筋活動が強いと骨盤がどちらかに牽引され、骨盤に対し前後への傾斜力に差が生まれ、体幹のアップライト機能に影響を及ぼしてしまいます。

つまり、歩行時に体幹をアップライトさせるためには骨盤に加わる屈曲と伸展モーメントの釣り合いを保てるように筋活動を促す必要があります。

臨床時に、歩行観察・分析しているとき遊脚できない、支持力が弱いなど評価した際、単に遊脚や支持ができていない場合は直接的にアプローチすることで改善できますが、対側下肢の影響を受け、それにより機能低下していた場合は、観察できる現象のみに囚われてしまっていると、歩行能力を改善する機会を失ってしまいます。

足が振りだせないからといって、観察上、機能低下している部分の運動を繰り返し練習するよりも、その運動を支えている機能に介入した方が改善することも多いです。

体幹をアップライトに保てている歩行を獲得するには、両側の股関節の屈曲・伸展力が拮抗し合い、その張力が骨盤に伝わることで骨盤の前後に対する傾斜を相殺する機能を作用させられる身体作りが重要となります。

股関節機能以外の機能低下でも歩行能力に影響を及ぼすことも多いですが、どの機能低下に対しても観察レベルから得られた情報に対し介入するのではなく、なぜ機能低下しているのかといった分析レベルの情報に対し介入することが臨床では求められます。

 

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