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おろそかにしやすい運動学の基礎知識【張力-長さ曲線】を徹底解説!

張力-長さ曲線とは何者?

「運動学の授業で聞いたことある!けど結局どんな意味があるの?」
少しでもこのようなことを感じた方はぜひ読み進めてください。その疑問が解決すると思います。

さて、張力-長さ曲線とは、国家試験でもよく出題されており、図だけは見たことがある人も多いと思います。しかし、図だけではよく分からない人も多いのではないでしょうか?

そもそも、この張力-長さ曲線は何が言いたいのかというと、

・筋の長さによって張力が変わること
・筋力(等尺性収縮)を最大限発揮するためには、適切な筋の長さが存在する

ということを表しています。

今回はイラストを見ながら、基本的な知識〜臨床に活かすための考え方まで紹介します。

ぜひあなたの知識の1ページにしてくださいね!

まず、張力とはなんのこと?

ここでの張力とは、筋肉の筋緊張や張り伸びる力のことをいいます。
英語で言うと「tension:緊張や張力」という意味ですね。

下の図が張力-長さ曲線の図になります。基本的な用語の意味から解説していきましょう。

まず緑の点線が静止張力です。静止張力とは他動で筋を伸ばしたときに発生する張力のことです。

上のグラフで見ると筋長100%張力0%のところから筋長が伸びるとともに張力が急激に上昇しています。

ここからわかることは、筋が生体長以下、つまり中間位より筋が緩んでいる場合は他動での張力は発生しないことがいえます。

では、生体長とは何か?

生体長とは、関節可動域の中間の筋長のことを意味しています。

上図では、活動張力の頂点のところが生体長で筋長100%のときを言います。

上腕二頭筋の場合、肘関節の全可動域は150度(屈曲145伸展5)です。ちょうど中間位と考えると屈曲75度位のところで止めたのが上腕二頭筋の生体長になります。

次は活動張力についてです。活動張力とは活動によって生じた張力のことをいいます。

簡単にいうと筋に力を入れた時の張力のことです。つまり、等尺性収縮でどの時に最も筋力が発揮できるかを指しています。

図2を見ると、活動張力生体長(張力100%筋長100%)の時に最大に発揮します。

また、筋長が短い場合(中間位より緩んでる状態)(青丸)、長い場合(中間位より伸ばした場合)(赤丸)は張力が減少します。

数字で表すと筋長の100±60%(40%以下・160%以上)です。

つまり、筋長が長すぎても短すぎてもうまく活動張力を発揮することができないということです。

臨床につながるポイント

では、いままで解説した張力-長さ曲線の概念が臨床ではどう役に立つのか。

簡単に言うと、筋を緩めた状態と筋を伸ばした状態では筋力の発揮がうまくできないということです。

ここで出てくるのがアクチンフィラメント(以下アクチン)とミオシンフィラメント(以下ミオシン)の関係です。

筋収縮はミオシンをアクチンが引っ張り収縮します。中間位つまり活動張力が最大にあるときはアクチンとミオシンはこのような形となります。


では、張力が0になる筋長40%以下160%以上だとどうなるか。

お互いのフィラメントがうまく重ならず、筋力がうまく働きません。

筋の収縮はこの重なりが大切で、互いのフィラメントがたくさん重なって入れば筋力もそれだけ強く発揮することができます。

下の図をごらんください。

上:最大筋力を発揮するアクチン・ミオシンの状態
下:筋が伸張されすぎたアクチン・ミオシンの状態

筋長の違いによりアクチンとミオシンの重なり合いが変わってくるため、発揮する張力にも違いが生じるのです。

試しにやってみるとわかりやすいです。

手で重いものを持つ場合に肘関節20°(筋長40%以下)、肘関節75°(筋長100%)を比べると重量感の違いが明らかだと思います。

意外と大雑把に認識している人が多いと思います。ここでしっかりおさらいしておきましょう。

参考文献


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